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腕時計のハイビートとロービート、何が違う? どっちがいい?

機械式ならではの「ハイビート」や「ロービート」という分類は、腕時計の楽しみ方にも大きく関係する大切なポイントなのですよ。

腕時計の記事やカタログに、スペックとして書かれているムーブメントの振動数。オメガ 時計前回は、この振動数が機械式時計の心臓部・脱進調速機の中にあるテンプの振動数であることや、振動数と時計の性能との関係をご説明しました。

今回はその続きとして「ハイビート(高振動)」「ロービート(低振動)」の意味や価値、どのようなモデルに搭載されているかについて解説します。

クロノグラフにハイビートが採用されるワケ
ところで、クロノグラフ機能を備えた機械式ムーブメントでは、最低でも2万8800振動/時か、さらにその上の3万6000振動/秒のものが多く採用されています。

なぜかというと、ムーブメントの振動数によって、クロノグラフで計測できる時間の単位が決まるからです。

2万8800振動/時のムーブメントでは、ガンギ車は1/8秒ごとにひと歯動きます。つまり1/8秒刻みで秒針が動くので、クロノグラフでは1/8秒単位で経過時間の計測ができます。3万6000振動/時のムーブメントなら、1/10秒単位で計測ができるのです。

つまり、機械式ムーブメントではテンプの振動数を高くすることで、より細かく計測できるクロノグラフとなります。ですが、あまり振動数を高くすると、前にも説明したようにエネルギー消費が増えてしまいパワーリザーブが短くなる、つまり時計が動き続ける時間そのものが短くなってしまう。

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